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「情報の波にのまれないで! 子育ては親育て」
2023.10.05
記事監修
安田恵理子先生
日本口腔衛生学会専門医
日本産業衛生学会 産業歯科保健部会長
初めてお母さんになる、お父さんになる人たちの中には赤ちゃんが生まれてくる日が楽しみである一方で、どんなことをすれば良いのかわからず不安を抱えてる人もいると思います。
私もそうでした。
歯科医師として医学的知識はそれなりにあるものの、現実の出産、育児は何もかもが初めてでわからないことばかり。
いわゆる育児本だとか、マタニティ&育児の雑誌を買って読んだり、何より母や叔母等人生の先輩方にアドバイスいただいたり助けてもらったり、本当に有難かったです。
「私には知識も情報もあるし、大丈夫。」なんて頭でっかちな理想が次々と打ち砕かれ、自分がこうやって母や父の愛に包まれて育ててもらい、多くの人のおかげで今があるんだと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
今はWebやSNSで情報過多ともいえるほど溢れる情報が乱立していることで、かえって悩んだり、惑わされたりすることが多いかもしれません。
「母子手帳」には、お母さんとお父さんの悩みを記載出来るスペースがあるものもありますし、一人で抱えて孤立しないよう相談したり、お互いに助け合ったりして乗り切っていきましょう!
新生児の育児シミュレーションが体験できる「母親学級」や「両親学級」に参加するのも良いと思います。
子ども関連の企業が主催のマタニティ・ベビーフェスタや、百貨店などでのイベントもありますので、そんなところに参加するのも楽しいですよ。
私も歯科医師として、妊婦さんのためのイベントで、歯科のセミナーや地元の歯科医師会とのコラボレーションで歯科相談の開催があった時に、少しお手伝いしました。
夫婦で歯科相談に来られて、微笑ましかったです。
子どもを授かったことで、夫婦で御自分の身体やお口のことにも関心が高まっていることはとても重要です。
初めてのプレママ、プレパパはもちろん、お兄ちゃんお姉ちゃんを連れてきている方には仕上げ磨きのレッスン等もしました。
コロナでいったん中止になっていますが、また新たなやり方で再スタートできればと思っています。
実は私の子ども達が1歳と5歳の頃、夫の留学でカナダに住んでいました。
もう20年以上も前ですが、ラグビー選手のような屈強な体格の男性がベビーカーを押して、ナーサリー(保育園)やキンダーガーテン(幼稚園)にお迎えに来たり、子どもを抱っこして公園やスーパーにいたりする姿を当たり前のように見かけました。
話をすると、奥様との分担がナチュラルにできていて、仕事、大学での学び直しやスキル習得等、それぞれに必要な時期を理解し合っているのが素敵でした。
そして何より、歯に関しての意識が高いことに感心しました。
マタニティ時期の前に生活習慣として歯ブラシやフロス(糸ようじ)を使っての口腔ケアはしっかり身につけているし、ファーマシー(薬局)でも歯科関連の商品を豊富に揃えていました。
日本もやっと最近、そんな感じになってきましたね。
大人ができていると子ども達にも繋がるので、是非この時期に夫婦で口腔ケアを、自然に取り入れて下さい。
記事監修
安田恵理子先生
日本口腔衛生学会専門医
日本産業衛生学会 産業歯科保健部会長
プロフィール
1988年 朝日大学歯学部卒業後、神戸市立中央市民病院歯科口腔外科研修医から歯科医師としての臨床スタートをし、兵庫医科大学大学院(口腔外科)で医学博士取得。子育てを通して予防の大切さを感じ、現在、大阪歯科大学歯学部口腔衛生学講座非常勤講師、COH労働衛生コンサルタントとして教育および企業での健診など予防啓発活動に従事し、またクリニック勤務で歯科臨床にも携わっている。